グラフは、JR東海が公表した工事費の計画額と実績額である。実績額は 2024年3月期決算説明会資料のP. 19にまとめてあるし、計画額は各年度の「重点施策と関連設備投資について」に記載されている。

グラフは、JR東海が公表した工事費の計画額と実績額である。実績額は 2024年3月期決算説明会資料のP. 19にまとめてあるし、計画額は各年度の「重点施策と関連設備投資について」に記載されている。
本シリーズを#8でまとめた後も、重要情報がポツポツ判明している。それらを順次紹介していきたい。まずは、公共交通機関の経済性、環境性を語る上で、最も重要な数字・乗車定員から始める。
L0改良型で(右写真)、16両編成の最大定員は 888席(2×24+60×14)に減った。
以前は、最大1000席(=24×2+68×14)であった。改良型で、中間車のシートピッチを 88→98cmに伸ばし、17→15列に減らした結果である。新幹線の普通席シートピッチ 104cmに比べて、88cmはあまりにも狭くて不評だったのだろう。 続きを読む リニアの強引無理 #9:定員~800席/16両と少ない
それぞれの手記で、客観的と思われる事柄(日付、場所、戦闘、空襲、政策、制度・・・)については、なるべく調べて裏付けを取ろうとした。大抵は対応するものがネット上で見つかり、内容の正確さを確認できたし、より深い理解にもつながった。手記に肉付けして、少しは分かり易くすることも出来た。 続きを読む 「重荷五十年」あとがき
この素朴な装丁の傷んだ本は、かなり前に父から貰ったものだ。ほとんど読んでいなかったが、あの時代への関心から、拾い読みを始めた。そして深く深く興味を持つに至った。
郷里のある公民館長が発起・編集した戦争体験記集で、父を含む22人が寄稿し、戦後50年目の1995年に非売品として発刊された。教育委員会は費用などを支援したものと思われる。なお、この自治体は合併により今は存在しない。
寄稿したのは平凡な市井の人たちであるが、そのほぼ全員がそれぞれ驚くような体験をし、生き抜いてきている。事実は小説より奇なり。ほとんど映画の世界である。大日本帝国の臣民達が、どのような艱難辛苦を強いられたかという、極めて貴重な記録である。 続きを読む 「重荷五十年」はじめに
ー 半島移民の国であることを強く示唆 ー
日本という国号は、天武天皇(在位 673〜686)の時代から使い始めたという。702年の遣唐使が公式に(倭ではなく)日本と名乗り、これを唐も認めて正式となった。それ以前の原型として、推古天皇の有名な「日出ずる処の天子・・・」文書(607)がある。さらに以前の、国号・日本の起源はどこにあるのだろうか?
もし日本に居るだけならば、「日出ずる処」とか「日の本」という発想は出てこない。太陽は東の海か山か平原から上がるので、自分達が住んでいる場所が「日出ずる処」とは決して思わない。発想し得るのは、西側近隣に位置する外部の人である。古代において、それは事実上、朝鮮半島南部に限られるだろう。
1.超電導リニア技術の長所と短所のまとめ
a)長所は一つしかない。高速時(>150km/h)には、10cmほど浮上し(軌道中央に戻す)案内力も強いので、地震に強いとされる。これ以外は短所ばかりである。
地震に強いと謂えども、軌道自体が歪めばダメである。約25m区間(〜車両の長さ)で4cmも歪めば(静的/動的)、台車の固定金属輪と側壁が接触する。8cmも歪めば、超電導磁石も接触し、車体も側壁も大きな損傷を受ける。先頭車は側壁を擦っているのに、後続車は変わらぬ勢いで突っ込んでくる。どれほど悲惨な事故になり得るか、容易に想像できる。 続きを読む リニアの強引無理 #8:まとめ
7/1、政府は唐突に、韓国への半導体材料の輸出管理を厳しくすると発表した。フッ化ポリイミド、レジスト、(超高純度)フッ化水素の3品目につき、輸出ごとに審査・許可する方式に切り替える。この3品目は日本企業が9割超の世界シェアを持ち、もし輸出が滞ると韓国の主力産業である半導体、ディスプレイ業界に深刻な影響がある。主な顧客企業は、Samsung電子、LGエレクトロニクス、SK Hynixなどである。 続きを読む 対韓輸出規制、日本にマイナスばかりの愚行
外部気圧の変化が大きい
「土管のコンコルド」ことリニア中央新幹線が、飛行機に似ている点がもう一つある。外部気圧の変化が大きいことだ。下図のようにルートはかなり起伏に富んでおり、リニアは最大40%勾配(1000m進むと40m上下)で登り降りする。
全線の86%がトンネル
500km/h走行を可能にしている最大要因は、ルートの直線性である。軌道の最小曲率半径を 8kmと大きく設定してある(直径16kmの円周、C2(首都高外側環状線)がすっぽり収まる円の大きさ)。比較のため、東海道新幹線は 2.5kmで、東京—新横浜間には曲率半径 400mの急カーブもある。
直線的なルートとするために、山岳部はほとんどトンネル、土地買収が難しい大都市圏では全て大深度地下トンネルとしている。その結果、ルートの86%がトンネルになるという。品川—名古屋間の路線距離も、リニア 286km、東海道新幹線 335kmと、15%も短い。
小さい車体に大きなトンネル
上と左図は、国交省技術検討 13ページから抽出したもので、トンネルの縮尺に合わせて、列車を配置している。リニアの車体は小さいのに、断面積の大きいトンネルを使っている。 続きを読む リニアの強引無理 #5:トンネルと騒音、水枯れ、避難