自衛隊を憲法に明記してはいけない! 明治憲法の欠陥に学べ

(1) 国家の目的は国民の人権を護ること。最悪の人権侵害である戦争を避ける手段の一つが自衛隊だが、それは最後の手段であり、効果/費用が悪く、人権を護る目的に反する面もある。

(2) 憲法に明記すれば、三権に次ぐ特別な地位を自衛隊に与えることになる。歴史の教訓は、それは避けるべきことと教えている。


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9条と自衛隊:9条の改変不要

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(本文とは特に関係なし)

自衛隊の位置づけを巡って憲法9条の改正論がある。自衛隊に違憲の疑いがあるなら明記して認めるべき(ただし集団的自衛権は否定)との論から、国防軍と規定し「自衛」と称すればあらゆる戦争が可能な自民党憲法改正草案まである。

私の意見は:9条の改変は不要。理由は(1)目的と手段を同列にしてはいけない、様々な悪影響が懸念される;(2)何ら立法事実(必要性)がなく、国防上はむしろ逆効果になりかねない 。

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もしも9条なかりせば・・・

img_2歴史に if はないが、もしも9条がなかったとすれば、日本はどうなっていただろうか? 憲法制定時からの状況を思い出しつつ想像するのはたいへん興味深い。しかし中国(国民党)、フィリピン、オーストラリアなどが日本の再軍備を強く警戒していた当時の状況からすれば、「9条がそっくり無い」のは全く非現実的である。 続きを読む もしも9条なかりせば・・・

「立憲主義」:憲法は国家の権力を制限して国民の自由や権利を保障するためにある


「憲法とは主権者たる国民が権力者を縛るためにある(だから国民の権利の記載は多く義務は少ない)」と繰り返し憲法学者に言われると、現行憲法が妙に頼もしく思える。先の大戦で310万人の犠牲者を出した末に、日本国民が獲得した最も貴重なものとも言える。 続きを読む 「立憲主義」:憲法は国家の権力を制限して国民の自由や権利を保障するためにある