水素ステーション整備・営業の現状

燃料電池実用化推進協議会のHPに公開されている商用水素ステーションの普及、営業情報をチェックしてみた(2017/9時点)。店舗型ステーション 58カ所、移動式ステーション 43カ所が営業中である。移動式は営業日・時間ともたいへん限定的で(例えば水・金、12:00〜14:00など)、一般ユーザが随時利用可能とは言えないので、対象から外した。

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FCVの見えない未来(4)水素ステーション、ZEVクレジット

上の写真は Alternative Fueling Station Locator(代替燃料ステーション検索)サイトにて、Hydrogen(上、水素ステーション)と Electric(下、充電ステーション)を表示させたものである(2015-11-15時点)。一般客が利用可能な水素ステーションは全米でわずか12カ所のみで、うちカリフォルニア州に10カ所、ロサンジェルス周辺に8カ所が集中する。

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FCVの見えない未来(3)水素は出来の悪い電池

化石燃料からでなく、風力や太陽光など再生可能エネルギーのCO2フリー電力から電気分解で水素を作れば、水素もCO2フリーになるはずである。度々引用するエネ研の論文(pdf)によると、風力から作れば、オフサイト型で水素 1kgあたりの CO2排出量は 2.8kg-CO2/kgと少なく、FCVの CO2排出量もここまで低くなる:
2.8/91= 31g-CO2/km => ガソリン車に換算すると 75km/L相当

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FCVの見えない未来(2)エネ研の論文紹介

Fig1
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日本エネルギー経済研究所は、元は経産省資源エネルギー庁所管のエネルギー業界のシンクタンクで、どちらかと言えば水素を推進する側の立場である。2010年の論文(pdf)はたいへん興味深く、特にそのサマリー(pdf)は情報を圧縮して一般人にも分かり易く、代表的な数字【注1】を端的に提示しているので大いに参考になる。

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FCVの見えない未来(1)高い、CO2排出減らない

miraiトヨタMiraiが発表されてから1年余り、ホンダもクラリティを 2015東京モーターショーで一般公開した。しかしFCV(燃料電池車)が今後どんどん普及するかというと、それは大いに疑問に思える。「走行コストが高い、CO2排出減らない(化石燃料由来の水素を使う限り)」ためである。

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