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TPPは発効しない! 米国はトランプ政権で離脱へ
- 自由貿易・グローバリゼーションへの本質的疑問
– 実質賃金が、米国では過去45年間も停滞、日本では過去20年間でマイナス15%
– グローバル企業はタックスヘイブンなど様々なやり方で租税回避
– 資本や物は自由に国境を越えても、課税は越えられない
– 1%の富裕層のために、99%が犠牲になる構図(国対国ではなく、1%対99%)
– TPPはG企業によるG企業のためのルールであり、公正ではない
– 巨大なG企業の資本力は、中規模国家をも凌駕し、翻弄する
– 国連人権理事会は、国際法および国際規約違反の懸念から、TPPを批准するなと警告
– NAFTA(北米自由貿易協定)の悪影響もあり、米国民の7割がTPPに反対、サンダース旋風やトランプ当選の原動力に(99%革命)
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日本にはメリットがない、成長戦略にならない
– 輸出はGDPの11.4%に過ぎない、もはや輸出立国ではない
– 政府試算は、プラス面を過大評価し、マイナス面を全く考慮せず
– 現実的な見積もりは、GDP ±ゼロ、雇用 7万人減
– 完成車の関税撤廃次期が遅く、自動車業界にすらメリットは僅か
– 輸出よりも、工場移転(メキシコなど域内の低賃金国への)が促進される
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国民にはデメリットや懸念ばかり
– 農業、特に畜産へのインパクト激甚、重要5品目の国会決議に反する
– 7年後の再協議で、さらに低関税/撤廃を迫られるのは必至
– 食糧自給率の低下は、安全保障上の懸念
– TPP委員会により、永続的に市場開放を迫られる
– ISD条項、国家主権への侵害の懸念は全く払拭されず
– 秘密保持4年で情報開示が不十分、中身を知らせずに批准とは論外
– 食の安全や表示への懸念、予防原則が通用しなくなる
– 薬価の高止まり懸念、米製薬業界から中医協へ参加要求
– 保険や共済への外資進出の加速
– TPPの目的は、その経緯からしても、日本の金融資産がターゲット
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対中国包囲としても無理筋
– TPPで中国包囲を大義名分とした米国自体が、TPPに反発する国民の選択により反転回する皮肉
– G企業だけでなく、参加国の国民にメリットが無ければ広まらない
– 安倍政権は中国への対抗心の余りに目が曇り、米国への従属姿勢を強め、日本の国益を重視せずにTPPにのめり込んだ( 或いは、オバマ政権は対中国包囲を口実に、日本をTPPに誘い込み不利な条件を課した)
– 最大の貿易相手国を恣意的に敵視すること自体に、安全保障上も経済政策上も無理がある