宮崎礼壱(れいいち)氏は第一次安倍政権時の内閣法制局長官で、本人談によると、安倍首相は就任するとすぐに集団的自衛権行使を合憲化するよう強く圧力を掛けてきた。もちろん合憲化の余地は一切なく、それでも強要するならば彼を含む法制局全員は辞任すると強く抵抗して、ようやく安倍は諦めたとのこと。
このエピソードは、安倍という人が現行憲法を骨抜きにして海外に自衛隊を送り出したいがために、手段を選ばずになんでもやることの一端を示している。
内閣法制局とは法の番人で、全ての内閣提出法案を審査し、法令の適用や解釈の整合性を保つ役割を持つ。企業における法務部や顧問弁護士のようなもので、安倍の行為は、社長が顧問弁護士に強要して北朝鮮への戦略物資輸出を認めさせようとするようなもの。
第2次安倍政権では、まず法制局長官に元外交官で法律は素人の小松一郎氏を据えるというあり得ない人事を行い、法制局を骨抜きにすることで戦争法案を提出してきた。このようにどんな非常識で乱暴な手段でもやるのが安倍流である。